The Modelフレームワークを実践で活かすコツ

The Modelフレームワークを実践で活かすコツ

「The Model」(ザ・モデル)は、セールスフォース社で確立された営業プロセスのフレームワークで、特にSaaSサブスクリプションサービスにおいて効果的です。このフレームワークは、営業プロセスを「マーケティング」「インサイドセールス」「フィールドセールス」「カスタマーサクセス」の4つの段階に分け、それぞれの部門が連携して顧客満足度を高めることを目指します。ここでは、The Modelを実践で活かすための具体的なコツを紹介します。

1. 各部門の役割を明確にする

The Modelの成功には、各部門の役割と責任を明確にすることが不可欠です。以下のように各部門の役割を定義します。

各部門が自分たちのKPI(重要業績評価指標)を持ち、それに基づいて行動することで、全体の営業プロセスがスムーズに進行します

2. 情報の数値化と可視化

The Modelでは、各プロセスの情報を数値化し、可視化することが重要です。これにより、どの段階でビジネスが停滞しているかを把握しやすくなり、改善策を迅速に講じることができます。

  • 数値化: 各部門のKPIを設定し、定期的にモニタリングします。
  • 可視化: ダッシュボードやレポートを活用して、全体の進捗状況をリアルタイムで把握します。

これにより、営業プロセスの弱点を見つけ出し、適切な対策を講じることが可能になります

3. 部門間の連携を強化する

The Modelの効果を最大化するためには、部門間のシームレスな連携が不可欠です。以下の方法で連携を強化します。

  • 定期的なミーティング: 各部門のリーダーが定期的に集まり、進捗状況や課題を共有します。
  • 共通のプラットフォーム: CRMシステムやプロジェクト管理ツールを活用して、情報を一元管理します。
  • フィードバックループ: 各部門からのフィードバックを収集し、プロセスの改善に役立てます。

これにより、顧客情報や目標値がシームレスに共有され、営業プロセス全体の一貫性が保たれます

4. カスタマーサクセスを重視する

The Modelでは、カスタマーサクセスが重要な役割を果たします。顧客が製品やサービスを継続的に利用し、満足度を高めるための施策を講じます。

  • オンボーディング: 新規顧客に対して、製品やサービスの使い方を丁寧に説明します。
  • 定期的なフォローアップ: 顧客の利用状況を定期的にチェックし、必要に応じてサポートを提供します。
  • アップセル・クロスセル: 顧客のニーズに応じて、追加の製品やサービスを提案します。

これにより、顧客のロイヤルティが向上し、長期的な関係を築くことができます

まとめ

The Modelフレームワークを実践で活かすためには、各部門の役割を明確にし、情報を数値化・可視化し、部門間の連携を強化し、カスタマーサクセスを重視することが重要です。これらのコツを実践することで、営業プロセスの効率化と顧客満足度の向上を実現し、ビジネスの成長を促進することができます。参考にして、ぜひ自社の営業プロセスにThe Modelを取り入れてみてください。

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ここ数年のマーケの変化

ここ数年のマーケの変化

私は約10年ほどマーケの世界にいます。大企業やベンチャー、ToBやToC、メンバーから部長、CMOなど役職や所属企業も様々です。 元々変化の激しい領域ということは理解してますが、この数年は特にかもしれません。 コロナによりオフライン系の施策は停滞しました。以前からですがSNSなどの流行により、圧倒的にタッチポイントが増え予算分配など単体や少数のみを考慮すれば良い時代は終わったと言えます。以前からアトリビューションやMMMというような統合して分析をしようという概念は存在してました。どちらも当時は課題がありました。アトリビューションはwebのみでオフラインやアプリは対象外で、webに閉じた施策でした。MMMは広域に施策を統合した分析概念でしたが、当時は扱うことも難しく。ただタッチポイントが増え続けていることは事実で技術も進化を続け当時よりもより簡易に高度な分析を行うことができるようになりました。 このタイミングでマーケプランを最適な形に作り上げることを再チャレンジしてみませんか?当時難易度により解を出せず挫折した方は今の技術を目の当たりにしたら当時の構想が実現できる可能性があります。

By 土田倫生佳
マーケのインハウス化を目指す上で

マーケのインハウス化を目指す上で

安直にインハウスを進めてはいけない  マーケのインハウス化を志す方はこれまでマーケ施策を代理店に依頼していたケースが大半です。  広告主のタスクとして、月額(ないしは年)の予算を超過しないか否か、日々の数値を確認することが重要です。  単一の代理店に依頼しているケースならさほど問題はないですが、施策ごとに複数の代理店を使うケースもあります。  そうなると、アロケーションなども含め自分たちで差配する必要があります。大多数の代理店は依頼を受けている領域の分析は行いますが依頼外は行いません。つまりは、自分たちでアロケーションの差配やデータ分析・レポーティングなどを行う必要があります。このタスクを安易なものと考え、インハウス化を進めようとする広告主がいくつかいます。 マージン無くなってもその分工数がかかるので本質的なコスト削減にならないケースもある  もちろん自分たちでやれば代理店へのマージン分の支払いがなくなり、一見コストカットのように見えますがこれまで代理店が実施してくれていた領域を自分たちでやろうとすると、それ相応の人件費や時間がかかります。これは当然、広告宣伝費が高い大企業にな

By 土田倫生佳, yuki.mori
認知系施策の評価

認知系施策の評価

認知を向上させる施策もたくさんありますが 旧来の施策はなかなか評価するのが難しいです。 よく使われる指標は 例えば純粋想起 →「転職サービス」で思いつくものは何ですか?と問われ一番最初に出てくるものが純粋想起が一番高いと言えます そして助成想起 →「転職サービス」は色々ありますがいくつか候補を並べたときに何だと思いますか?が助成想起です。 この二つをリサーチ(アンケートみたいなもの)して高いか低いかを判定します。 一般的に純粋想起が優先されます。 当然この二つは数値として評価できますが、業績に結びつけて評価できるかというとそうでないケースが存在します。私はこの二つの指標を評価指標として見ていたましたが、合わせて例えばCM放映タイミングでの指名検索やアプリインストール数、MAUなども見ていました。 これらはCMによって業績向上に直接繋がりやすい指標であるからです。 純粋想起が向上することは中期的に業績に跳ね返ると思いますが、指名検索やインストール数、MAUが向上しなければ事業インパクトがあると言えない可能性もあります。必然純粋想起が上がれば一般的に指名検索などは上が

By yuki.mori, 土田倫生佳
僕がMMMに興味を持った背景

僕がMMMに興味を持った背景

まず、私は現在個人事業主として働いていて、マーケキャリアは10年超です。始まりは大手人材会社求人メディアのマーケでした、その後スタートアップでCMOとしてマーケをやっていました。 マーケキャリアはリサーチャーから始まりデジタルマーケ、オフラインも含めマーケ全般の責任者になりました。 私がMMMに興味を持った背景は、デジタルマーケプラスしてオフラインなどを見るポジションになったからです。それまでもアトリビューションなどでデジタルの最適化に取り組んでいましたが、オフラインは明確に効果を示しづらく活動時の環境ではオフラインの予算が大きく、効果を証明しづらいものをこれまでの慣習として続けることに疑問をいだいたからです。といってもツール類は一定費用がかかり分析環境のための投資は認められませんでした。なので見よう見まねでエクセルで計算してました。そのような背景があり、膨大に増えるタッチポイントや、昨今のCM問題でCM辞退を廃止したりするトレンドになり、MMMに再度興味関心を持ち出しました。 どこに投資することが事業において最適なのか、それを一定ロジックで明らかにしてくれる手法がMMMと思い

By yuki.mori