X(Twitter)でのインプレッション稼ぎが増えた理由

X(Twitter)でのインプレッション稼ぎが増えた理由

インプレッションとは?

インプレッションとは、X(Twitter)において投稿がユーザーのタイムラインに表示された回数を指します。これは、投稿の露出度を測る重要な指標であり、マーケティング効果の評価において非常に重視されます

インプレッションが増えた理由

1. マーケティング効果の向上

企業がX(Twitter)を活用する主な理由は、その情報拡散力にあります。インプレッション数が多いほど、より多くのユーザーに情報が届いたことを意味し、マーケティング効果の向上に直結します。特に、広告キャンペーンを通じてフォロワー外のユーザーにもリーチできるため、インプレッションが増加します

2. アルゴリズムの変更

X(Twitter)のアルゴリズムは定期的に更新されており、ユーザーの興味に基づいて投稿が表示される仕組みになっています。最近では、エンゲージメントが高い投稿が優先的に表示されるようになっており、これがインプレッション数の増加に寄与しています。また、Twitter Blueへの加入が推奨されており、これにより投稿が「おすすめ」タブに表示されやすくなるため、インプレッションが増える傾向にあります

3. エンゲージメント施策の強化

インプレッション数を増やすために、企業や個人はエンゲージメント施策を強化しています。具体的には、画像や動画を活用した投稿、ハッシュタグの効果的な使用、リプライの積極的な実施などが挙げられます。これらの施策により、ユーザーの関心を引き、投稿が多くのタイムラインに表示されるようになります。

4. 他人のインプレッション数の表示

2022年12月から、他人のインプレッション数も表示されるようになりました。これにより、競合他社やベンチマークとしているアカウントのインプレッション数を確認し、運用の参考にすることが可能となりました。これが、インプレッション数を意識した投稿の増加につながっています。

5.クリエイター広告収益分配プログラムの導入

2023年8月、Xは「クリエイター広告収益分配プログラム」を開始しました。このプログラムにより、条件を満たすクリエイターは投稿への返信に表示される広告から収益を得られるようになりました。

参加条件

  • 18歳以上
  • フォロワー数500人以上
  • 過去3か月の投稿へのインプレッションが1500万件以上
  • X Premium(旧Twitter Blue)かVerified Organizationsに加入していること

収益化がもたらす影響

  1. 新たな収入源の創出:クリエイターにとって、Xが新たな収入源となり、プラットフォーム上での活動をより積極的に行う動機付けとなっています
  2. コンテンツの質の向上:収益化の機会が増えたことで、クリエイターはより質の高いコンテンツ制作に注力するようになり、プラットフォーム全体のコンテンツの質が向上する可能性があります
  3. ユーザー層の拡大:収益化プログラムの導入により、これまでXを積極的に利用していなかったクリエイターやインフルエンサーの参入が期待されます
  4. エンゲージメントの増加:収益が返信数に依存するため、ユーザー間のインタラクションが活発化し、全体的なエンゲージメントの増加につながる可能性があります

まとめと今後の展望

X(Twitter)でのインプレッション稼ぎが増えた背景には、マーケティング効果の向上、アルゴリズムの変更、エンゲージメント施策の強化、他人のインプレッション数の表示といった要因が挙げられます。これらの要因が相まって、インプレッション数を意識した投稿が増え、結果としてインプレッション数の増加が見られるようになっています。Xの収益化プログラムは、ソーシャルメディア業界に新たな風を吹き込んでいます。しかし、プログラムの持続可能性や長期的な影響については、まだ不透明な部分が多いのが現状です。クリエイターとプラットフォーム双方にとって有益なプログラムとなるかどうかは、今後のユーザーの反応や広告主の動向、そしてXの運営方針に大きく左右されるでしょう。Xでの収益化は、クリエイターエコノミーの新たな可能性を開くものとして注目されています。今後の展開に期待が高まる一方で、プラットフォームの健全性を維持しつつ、いかに収益化を推進していくかが大きな課題となっています。

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ここ数年のマーケの変化

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私は約10年ほどマーケの世界にいます。大企業やベンチャー、ToBやToC、メンバーから部長、CMOなど役職や所属企業も様々です。 元々変化の激しい領域ということは理解してますが、この数年は特にかもしれません。 コロナによりオフライン系の施策は停滞しました。以前からですがSNSなどの流行により、圧倒的にタッチポイントが増え予算分配など単体や少数のみを考慮すれば良い時代は終わったと言えます。以前からアトリビューションやMMMというような統合して分析をしようという概念は存在してました。どちらも当時は課題がありました。アトリビューションはwebのみでオフラインやアプリは対象外で、webに閉じた施策でした。MMMは広域に施策を統合した分析概念でしたが、当時は扱うことも難しく。ただタッチポイントが増え続けていることは事実で技術も進化を続け当時よりもより簡易に高度な分析を行うことができるようになりました。 このタイミングでマーケプランを最適な形に作り上げることを再チャレンジしてみませんか?当時難易度により解を出せず挫折した方は今の技術を目の当たりにしたら当時の構想が実現できる可能性があります。

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僕がMMMに興味を持った背景

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