マーケターって、みんな「戦略からできる」って言うよね

「戦略得意です」の大合唱に疲れた話
最近、マーケター界隈を見渡していて、ふと気づいたことがある。みんな口を揃えて「戦略からできます」「戦略立案が得意です」と言うのだ。
LinkedInを見ても、転職サイトを見ても、営業資料を見ても、まるで示し合わせたように「戦略」というワードが踊っている。でも正直に言うと、この状況にちょっと疲れてしまった。
なぜなら、みんなが同じことを言うから、結局誰が本当に「戦略」ができるのかわからないからだ。
【PR】戦略的マーケティングならNeX-Ray

本当に知りたいのは「具体的な実績」
「戦略立案ができます」と言うマーケターに、私が本当に知りたいのはこんなことだ:
売上への貢献度を教えて
- どんな戦略を立てて、実際に売上がいくら上がったのか
- 施策実行前後の具体的な数字の変化
- その成果が出るまでにかかった期間
失敗談も含めて教えて
- 戦略がうまくいかなかったケースはないのか
- その時にどう軌道修正したのか
- 何を学んで次に活かしたのか
チームとの関わり方を教えて
- 戦略をチームにどう浸透させたのか
- 現場の反発や課題にどう対処したのか
- ステークホルダーとの調整で苦労した点
「戦略」という言葉の曖昧さ
そもそも「戦略」という言葉が曖昧すぎる。
ある人にとっての「戦略」は、マーケティングファネル全体の設計かもしれない。別の人にとっては、キャンペーンのクリエイティブ方針かもしれない。はたまた、単なるKPIの設定だけかもしれない。
この曖昧さが、「みんな戦略ができる」という錯覚を生んでいるのではないだろうか。
実際に求められているのは「実行力」
多くの企業で働いていて感じるのは、戦略を「考える」ことよりも、戦略を「実行する」ことの方が圧倒的に難しいということだ。
立派な戦略書があっても:
- 現場が動かない
- 予算が足りない
- 技術的な制約がある
- 競合が想定外の動きをする
- 市場環境が変わる
こんな現実の中で、いかに戦略を実行し、成果につなげるか。これこそが本当の「戦略力」なのではないだろうか。
お願い:もう少し具体的に教えて
だからこそ、「戦略ができます」と言うマーケターの皆さんにお願いがある。
もう少し具体的に教えてもらえないだろうか:
- どんな業界の、どんな規模の会社で
- どんな課題に対して、どんな戦略を立てて
- どんな施策を実行して
- どんな結果が出たのか
そして、その過程でどんな苦労があり、どう乗り越えたのか。
これが分かれば、本当に一緒に働きたい人、学びたい人が見えてくる。
「戦略」の先にある価値
結局のところ、私たちマーケターが提供すべき価値は、「戦略を立てること」ではなく、「事業を成長させること」だ。
戦略は手段であって、目的ではない。
だからこそ、「戦略ができます」という言葉よりも、「こんな成果を出しました」「こんな課題を解決しました」という具体的な実績の方が、よっぽど説得力があるし、価値がある。
最後に
別に「戦略」という言葉を使うことが悪いと言いているわけではない。ただ、その言葉の裏にある具体的な経験や実績を、もっとオープンにシェアしてほしいと思っている。
そうすることで、マーケター界隈全体のレベルアップにつながるし、本当に価値のある人材が正当に評価されるようになるのではないだろうか。
「戦略からできます」と言うなら、ぜひその詳細を教えて。きっと多くの人が、あなたの経験から学びたいと思っているはずだから。
戦略的マーケティングならNeX-Ray
